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漆・茶碗・現代美術の3作家が京都で共演 ギャラリー白川「現代アートとラグジュアリー」展

漆・茶碗・現代美術の3作家が京都で共演 ギャラリー白川「現代アートとラグジュアリー」展

京都のギャラリー白川で、展覧会「時代を彩る作家たち『現代アートとラグジュアリー』—栗本夏樹、シーズン・ラオ、大平和正—」が開かれています。現代アートを「観るもの」にとどめず、「空間体験」や「ラグジュアリー」へとつなげていく3人の作家を紹介する企画です。会場には、現代漆の栗本夏樹、現代茶碗の大平和正、現代美術家のシーズン・ラオによる作品、全24点が並びます。

SORA(エメラルド)2025 / Kurimoto Natsuki
SORA(エメラルド)2025 / Kurimoto Natsuki

3人の作家と出展作品

栗本夏樹 煌めく色彩の世界を描く現代漆

京都を代表する現代漆作家として知られる栗本夏樹は、伝統的な技法を用いながら、漆の新しい表現に挑み続けています。その作品はリッツ・カールトン(京都)、HOTEL THE MITSUI(京都)、ブルガリ心斎橋にコレクションされており、国内外で高い評価を受けています。なかでも栗本が生み出す深い緑は、ブルガリのエメラルドとも響き合い、メゾンに設置されています。今回の展示では10点が紹介されています。

大平和正 「茶碗は、彫刻」と宣言した現代茶碗

彫刻家・大平和正は、日本の風土に根ざした視点から数多くの造形作品を発表してきました。Apple社創始者のスティーブ・ジョブズ氏にも作品が収蔵されています。石や金属を素材としてきた大平は、信楽の土に魅了されたことをきっかけに、土による造形へと歩みを進めました。韓国のビエンナーレでは招待作家として作品が永久設置されています。

代表作ともいえる4.1メートルの巨大作品「風還元―巨大な土の球体φ4.1m」は、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015」など4箇所で移動展示されました。その後、“手の中の宇宙”として「茶碗は、彫刻」と宣言し、現代茶碗の制作へと至っています。今展では厳選された8点が展示されています。

シーズン・ラオ 余白、虚室・生白の現代美術

マカオ生まれの現代美術家シーズン・ラオは、日本の雪景色に心を奪われたことから、水墨画のような世界を表現するようになりました。リッツ・カールトン福岡のエントランスでは、10メートルにわたる大作を手がけています。博多織を用いたこの作品は、古代から東アジアとの交流拠点であった福岡の歴史・思想・美意識を再構築したもので、同ホテルのメインビジュアルとなっています。

ほかにも、札幌随一のラグジュアリーホテルであるインターコンチネンタル札幌や、雪ニセコにも作品がコレクションされています。2023年にはフランスのニース国立東洋美術館で個展を開催するなど、国際的な評価を得ています。今展での展示は6点です。

KAZE KANGEN CHAWAN HK-S-02 2018 / Ohira Kazumasa
KAZE KANGEN CHAWAN HK-S-02 2018 / Ohira Kazumasa

作家プロフィール

栗本夏樹(1961-)は大阪府堺市生まれ。1987年に京都市立芸術大学大学院美術研究科を修了し、現在は同大学工芸科漆工研究室の教授を務めています。作品はボストン美術館(アメリカ)、ヴィクトリア&アルバート美術館(イギリス・ロンドン)、フィラデルフィア美術館(アメリカ)、ミネアポリス美術館(アメリカ)などに収められています。

大平和正(1943-)は東京生まれで、武蔵野美術大学で彫刻を学び卒業しました。日本の風土に根ざした環境造化という視点から、陶、水、金属、石、作庭など幅広い造形活動を展開。信楽の土との出会いを経て陶による作品を手がけるようになり、2018年からは「風還元/茶碗」—茶碗は彫刻—を宣言して現代茶碗の発表を始めました。シーズン・ラオ(1987-)は1987年にポルトガル領マカオで生まれ、マカオ理工大学を卒業。2010年から北海道、2020年から京都を拠点に活動しています。2023年にはニース国立東洋美術館で22.3mの大作を含む半年にわたる個展を開催し、同年、福岡リッツカールトンのメインビジュアルに採用されました。近年はラグジュアリーホテルでの作品採用が続いています。

Mt.Kagami, Saga,Japan 2023 / Season Lao *部分
Mt.Kagami, Saga,Japan 2023 / Season Lao *部分

開催概要

  • 展覧会名:時代を彩る作家たち「現代アートとラグジュアリー」—栗本夏樹、シーズン・ラオ、大平和正—(Artists Who Shape the Era: Contemporary Art & Luxury)
  • 会期:2026年10月16日(金)— 11月23日(月祝)
  • 時間:12:00 — 18:00
  • 休廊:月、火曜日(ただし11/23(祝・月)は開廊)
  • 会場:ギャラリー白川(京都市東山区祇園下河原上弁天町430-1)
  • 問い合わせ:TEL 075-532-2616/E-mail info@galleryshirakawa.com

ギャラリー白川はオンラインストアも運営しています。

出典:合同会社 ギャラリー白川