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幻の「ウチダ・ギター」のすべてを一冊に。UCHIDA GUITAR 35周年記念のコンプリート・ブックが12月11日発売

幻の「ウチダ・ギター」のすべてを一冊に。UCHIDA GUITAR 35周年記念のコンプリート・ブックが12月11日発売

孤高のルシアー・内田光広の軌跡をたどる一冊

株式会社リットーミュージックは、書籍『ギター製作家 内田光広の世界~音を作る~孤高のルシアーの軌跡』を2026年12月11日に発売します。同社はインプレスグループで音楽関連のメディア事業を担う出版社です。本書は、世界で評価されるウチダ・ギターのコンプリート・ブックとして、UCHIDA GUITAR 35周年を記念して刊行されます。

主人公は、日本を代表するギター製作家・内田光広。1972年にクラシック・ギター製作家の中出敏彦に師事し、北アイルランドのローデン・ギターズで工場長を務めました。その後、1991年に長野県高遠町の山中で、完全フルオーダーのカスタム・ギター工房「UCHIDA GUITAR」を開設しています。ギター製作家としての歩みは、50余年に及びます。

「音」と「演奏性」から生まれた機能美

90年代までのハンドクラフト・ギターは、マーティンを模したアメリカン・スタイルが一般的でした。一方、内田のカスタム・ギターはそれらとは根本的に異なるコンセプトでデザインされており、どことなくヨーロッパの伝統的な香りを感じさせるものでした。独創的で自由な発想から生まれるアコースティック・ギターは、オリジナリティとアイディアに富み、ギタリストの創造力を刺激します。

その美しさは、単にモダンなデザインを追い求めた造形美や、豪華なインレイ装飾で飾られただけの美しさではありません。どの仕様も「音」と「演奏性」を追求する過程で独自に生み出されたアイディアであり、必然性から導かれた機能美です。それをいかにスマートに、シンプルで美しく見せるかに、内田光広の真骨頂があります。

製作ペースは、2000年代初頭までは毎月1本ずつでした。2000年代後半以降は2ヶ月に1本となり、近年は年に2~3本となっています。ウチダ・ギターは当初からショップの店頭に並ぶことはありません。ごく稀に中古品が売りに出されると、世界中から問い合わせが殺到します。製作当時の数倍というプレミア価格が付いていても、瞬時に売れてしまうといいます。

作品紹介から製作哲学まで、半世紀を超えるギター作りを網羅

こうして幻の存在となったウチダ・ギターですが、かなりのギター・マニアでも実物を目にした人は極めて少なく、そのサウンドを聴いた人もほとんどいません。本書は、知られざるウチダ・ギターの魅力をあらためて隅々まで紹介するとともに、楽器としてリアルに体感し、堪能してもらうことを目的に企画されました。

これまでの作品紹介に加え、オリジナル・アイディアから生まれた独自の仕様を内田自身が解説しています。ギター作りの基本的な考え方、製作やデザインのノウハウ、新たな仕様へのアプローチなど、半世紀を超えるギター作りの中で学び、実践してきたことのすべてが収められています。さらにウェブとの連動によって、ウチダ・ギターの真の魅力を体験できる構成です。1975年に製作した最初のクラシック・ギターから、180本を超えるウチダ・ギターの数々、そして現在進行中の最新プロジェクトまで、内田光広のギター哲学が余すところなく詰め込まれています。

主な収録内容

  • UCHIDA GUITAR 180 Wonderful Works(ウチダ・ギターの全て 80頁)
  • 内田光広 90,000字 超ロング・インタビュー(72頁)
  • 内田光広×アーヴィン・ソモギ対談(10頁)
  • 内田光広×アンディ・パワーズ対談(8頁)
  • 1975 内田光広 アーリー・クラシック・ギター
  • 1980’s 内田光広 12弦バロック・ギター
  • 1981 内田光広 ソリッド・ボディ・エレクトリック・クラシカル
  • UCHIDA×ZEMAITIS/UCHIDA×T’s Guitars/UCHIDA×Po Sans Guitars
  • コメント:アーヴィン・ソモギ、スティーヴ・クライン、ジョージ・ローデン、他(10頁)
  • ブルー・プリント 15
  • 幻のウチダ・ギター・カタログ
  • ギター・ピンナップ多数
  • その他

内田光広と著者・田中稔について

内田光広は1952年、東京生まれです。1987年に渡英し、北アイルランドのローデン・ギターズでファクトリー・マネージャーに就任しました。1988年には、マネージャーとしてジェームス・テイラー、ボブ・ディラン、ジャクソン・ブラウン、エルヴィス・コステロらのプロフェッショナル・モデルの製作に携わっています。2000年には、画期的なデュアル・サウンドボード構造のモデルを製作しました。同年、製作100本目のギターとしてシングル・スロットヘッドを採用した記念モデルを発表し、世界的な評価を受けています。2005年には、ゼマイティスとのコラボレーションで、エリック・クラプトンが所有するカスタム・ギターを製作しました。現在は2032年までのオーダーがすべて完了しており、新たなオーダーは受けていません。近年は「UCHIDA GUITAR」と並行して、若手ギター製作家とのコラボレーションによるギター作りにも力を注いでいます。

著者の田中稔は、1952年東京都生まれです。1975年秋にプレイヤー・コーポレーションに入社し、月刊音楽雑誌『Player』の制作を担当しました。編集長、発行人を経て、1997年に代表取締役に就任しています。48年間にわたって『Player』関連の仕事に深く関わり、現在はフリーランスの編集者として活動しています。

  • 書名:ギター製作家 内田光広の世界~音を作る~孤高のルシアーの軌跡
  • 著者:田中 稔
  • 定価:3,960円(本体3,600円+税10%)
  • 発売:2026年12月11日
  • 発行:リットーミュージック

出典:株式会社インプレスホールディングス