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「国境なき医師団」看護師・白川優子さんが紛争地の“暮らし”を綴る 最新刊『国境なき衣食住』発売

「国境なき医師団」看護師・白川優子さんが紛争地の“暮らし”を綴る 最新刊『国境なき衣食住』発売

「国境なき医師団(MSF)」の手術室看護師として、数々の紛争地で医療活動に携わってきた白川優子さん。その最新エッセイ『国境なき衣食住』が、2026年10月30日(金)に株式会社KADOKAWAから刊行されました。本作は、医療活動よりも、紛争地に派遣されたスタッフたちの「生活」に焦点を当てた一冊です。

パキスタンで迎えた日没後の断食明け。門番の人たちに誘われ、食事をともにしたひととき(C)MSF
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医療とは別の角度から、「衣食住」で紛争地を描く

白川さんはこれまで、『紛争地の看護師』などの著作や講演を通じて、紛争地のリアルを伝えてきました。本作で衣食住をテーマに選んだのは、紛争地の現場を医療とは別の角度から伝えてみたかったからだといいます。まえがきでは、現場で働くことは、そこで暮らすことでもあると語られています。

まえがきによれば、本書には血や涙は出てきません。描かれるのは、市場や食卓、身につける服、眠る場所といった日々の営みです。白川さんは、衣食住をごく当たり前の日常であり、生きることそのものだと捉えています。

車いすに乗った外科病棟の患者さんと庭で過ごすひととき(C)MSF
車いすに乗った外科病棟の患者さんと庭で過ごすひととき(C)MSF

“タフな集団”のイメージの奥にある等身大の姿

「国境なき医師団」と聞くと、並外れてタフなスタッフが24時間休まず奮闘し続けている姿を思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし本書が映し出すのは、制約の多い環境の中で楽しみを見つけ、言語の壁を越えてコミュニケーションをとりながら、共同生活を営んでいくスタッフたちの姿です。そうした等身大のエピソードが、明るく軽やかな筆致で綴られています。

現地の人々や文化とのふれあいを通じて、戦争が奪うものは何かを考えさせ、普通の暮らしのかけがえのなさも伝える一冊です。フルカラー写真も収録されています。

三部構成で綴られる日々

本書は「紛争地の生活」「紛争地の仲間」「紛争地での出会い」の三部で構成されています。目次には、次のような項目が並びます。

  • 第一部 紛争地の生活:「宿舎と寝床問題」「持ち物と洗濯システム」「虫が怖い」「スタッフを鍛える『ご当地シャワー』」「派遣生活を変えたWi-Fi」など
  • 第二部 紛争地の仲間:「週末シェフ(もどき)」「女子だけの、夜のたまり場」「紛争地のクリスマスと年越し」「風邪とスープの思い出」など
  • 第三部 紛争地での出会い:「静かな村の伝統カレー」「民族衣装を着て暮らす」「猫会議」「夢のラーメン」「極上のコーヒー」「ラマダン」など
身体によじ登り、なかなか仕事をさせてくれない子猫ちゃん(C)MSF
身体によじ登り、なかなか仕事をさせてくれない子猫ちゃん(C)MSF

著者・白川優子さんについて

白川さんは1973年、埼玉県出身。小学1年生のときに「国境なき医師団(MSF)」に憧れを抱きました。坂戸鶴ヶ島医師会立看護専門学校を卒業後、日本で外科・産婦人科を中心に計7年間、看護師として勤務。2003年にオーストラリアへ渡り、2006年にオーストラリアン・カソリック大学看護学部を卒業しました。現地での病院勤務を経て、10年、36歳でMSFに参加しています。

以降は手術室看護師として、イエメン、シリア、イラク、南スーダン、ネパール、パレスチナ(ガザ地区)、アフガニスタンなど、紛争地や被災地を中心に活動。2018年から2024年まではMSF日本事務局で採用を担当しました。2026年9月時点で、11の国と地域に19回派遣された経験を持ちます。著書には『紛争地の看護師』(小学館)、『紛争地のポートレート 「国境なき医師団」看護師が出会った人々』(集英社)があります。

書誌情報

  • 書名:国境なき衣食住
  • 著者:白川優子
  • カバーイラスト:森優
  • 定価:2,090円(本体1,900円+税)
  • 発売日:2026年10月30日(金)
  • 判型:四六判
  • ページ数:234ページ
  • ISBN:978-4-04-116166-1
  • 発行:株式会社KADOKAWA

出典:株式会社KADOKAWA