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桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売

桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売
桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売

童謡『桃太郎』の4番・5番が示す、もうひとつの顔

誰もが知っているであろう昔話『桃太郎』。「桃太郎さん、桃太郎さん」で始まる童謡『桃太郎』(作詞:不詳、作曲:岡野貞一)も、その歌の出だしが有名です。では、4番と5番の歌詞はどうでしょうか。そこには「一度に攻めて攻めやぶり」「つぶしてしまえ、鬼が島」「残らず鬼を攻めふせて」「ぶんどりものをエンヤラヤ」といった言葉が並び、読むと物語がなんだか物騒に思えてきます。桃太郎はおもしろがって鬼退治をし、鬼のお宝を奪ったのではないか、という見方もできてしまうのです。

こうした視点から昔話を読み直す単行本『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』が、小学館から2026年10月28日に発売されました。著者の北村良子さんは、昔話は長い年月語り継がれてきた深い魅力を持っており、「もし〇〇だったら」という視点で考えてみるとさまざまな発見がある、と語っています。

桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売

昔話をもとにしたオリジナル問題と有名な思考実験、あわせて10問

思考実験としてよく知られているのが「トロッコ問題」です。制御不能になって暴走しだしたトロッコの線路の先には5人の作業員がいて、そのままだと確実に5人がひき殺されてしまう。目の前にはトロッコの進行方向を変えられるレバーがあるものの、進行方向を変えると、その先にいるひとりの作業員が犠牲になる。そのとき、あなたならどうするか――。なお、取った行動によって罪に問われたり、誰かに責められたりすることはない、という設定です。本書では、このような思考実験を、昔話を題材にしたオリジナルの問題と、問題に関連した有名な思考実験の、あわせて10問で考えていきます。

第1章で向き合うのは「桃太郎の正義」

「第1章 もし桃太郎が盗賊だったら」では、物語を読んだうえで「桃太郎の正義」を考察します。悪い鬼がいるといううわさを聞いて鬼征伐に向かい、3にんの家来とともに鬼が島へ乗り込んで武力で鬼たちを降参させた桃太郎。鬼たちが命の代わりにと差し出した宝物をぶんどってきた彼は、正義のヒーローなのか、それとも鬼のお宝を奪った盗賊なのか、という問いです。

この思考実験に取り組むのは、本書の主人公である高校1年生の知樹と、中学2年生の妹・鈴香。なぞの老人に導かれながら、両親と4人で話し合い、それぞれの立場からさまざまな意見を出し合います。北村さんはなぞの老人の言葉を通して、「(思考実験に)用意された正解などない。君たちが考え抜いたそれぞれの結論が大切なのだ」「思考実験は考えること自体に意味があるのだ。あえて逃げ道のない設定で考えることで、その人の真の価値観や倫理観をあぶり出す」「自分を知り、思考を深める。思考実験は脳を次のステージに引き上げるための冒険だ」と、思考実験の意味を解説しています。

「正義」をさらに掘り下げる「幸福の街オメラス」

第1章では、アメリカの小説をもとにした代表的な思考実験「幸福の街オメラス」にも取り組みます。住人みんなが幸せに暮らす完璧な理想郷でありながら、その幸福は地下室に閉じ込められたひとりの子供の犠牲のうえに成り立っており、一定年齢以上の住人すべてがその事実を知っている――という街です。小説の中では、街を出て行く者はいても、子供を助け出す者はいませんでした。助ければ街の幸せが吹き飛ぶからです。本書では、もし自分がこの街の住民だったらどうするか、という問いが投げかけられます。

桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売

4つの昔話を通して身につく6つの力

本書で取り上げる昔話は『桃太郎』のほかに3作。各章のタイトルは次のとおりです。

  • 第1章 もし桃太郎が盗賊だったら
  • 第2章 もしうさぎがサイコパスだったら―かちかち山
  • 第3章 もし一寸法師がペテン師だったら
  • 第4章 もし弟が兄に下剋上を企てていたら―海幸と山幸

これらの物語を主人公たちと一緒に楽しく、深く考えることで脳が鍛えられ、次の6つの力が身につくとしています。

  • 論理的思考力:順序立てて考える力
  • 表現力:自分の感情や思考を言葉にする力
  • 多角的視野:さまざまな視点から考える力
  • 問題解決能力:問題の所在と解決方法を見抜く力
  • 想像力:頭の中でイメージして理解する力
  • 比較力:物事を比べて理解し、自分で判断する力
桃太郎は正義のヒーローか、それとも盗賊か?昔話で思考実験に挑む『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』発売

書籍情報と著者プロフィール

  • 書名:『もし桃太郎が盗賊だったら 脳を鍛える!昔話の思考実験』
  • 著:北村良子
  • 発行:小学館
  • 定価:1760円(税込)
  • 仕様:四六判・128ページ
  • 発売日:2026年10月28日

著者の北村良子(きたむら・りょうこ)さんは1978年生まれ。有限会社イーソフィア代表を務め、パズル作家としてWEBで展開するイベントや企業のキャンペーン、書籍や雑誌などに向けたパズルを手がける一方、考える力や思考実験などをテーマに執筆活動を続けています。主な著書に『論理的思考力を鍛える 33 の思考実験』(彩図社)、『10 歳からの地頭を育てる問題集』(Gakken)などがあります。

出典:株式会社小学館