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詐欺師が探偵役に――ジョセフ・ノックス最新作『インポスター・シンドローム』が新潮文庫から10月28日刊行

詐欺師が探偵役に――ジョセフ・ノックス最新作『インポスター・シンドローム』が新潮文庫から10月28日刊行

『トゥルー・クライム・ストーリー』で日本推理作家協会賞の翻訳部門を受賞した英国の作家ジョセフ・ノックス。その最新作『インポスター・シンドローム』(池田真紀子訳)が、10月28日(水)に新潮文庫から刊行されました。今作では、嘘を生きてきたプロの詐欺師が、真実を暴く探偵役を務めます。

〈エイダン・ウェイツ〉シリーズの作家が踏み出した新たなフェーズ

ジョセフ・ノックスは、『堕落刑事』や『スリープウォーカー』などの〈マンチェスター市警エイダン・ウェイツ〉シリーズで海外ミステリー・ファンの支持を集めてきました。シリーズ外の単発作品である前作『トゥルー・クライム・ストーリー』はモキュメンタリー形式で書かれ、高い評価を受けて日本推理作家協会賞の翻訳部門を受賞しています。新潮社は、ノックスを人気・実力ともにサスペンス・ノワール・ジャンルの第一人者と紹介しています。

そのノックスが今作で取り組んだのは、これまでとはまったく異なるフェーズです。主人公はプロの詐欺師リンチで、作品はハードボイルド・タッチで描かれています。

タイトルが示す「インポスター・シンドローム」とは

タイトルの「インポスター・シンドローム」は心理学用語の一種です。能力を評価されているにもかかわらず自分を過小評価してしまい、まるで自分が詐欺師であるかのように感じてしまう症状を指します。この言葉が主人公リンチのことなのか、それとも読み手のことなのか。その答えは、ページを読み進めることで見えてくるかもしれない、と新潮社は紹介しています。

なお、ノックスは次作でもリンチを登場させているそうです。詐欺師が探偵役を務めるシリーズの誕生ということになります。

失踪した兄と瓜二つの男――あらすじ

パリからロンドンへ逃げ戻ってきた詐欺師リンチは、ホテルで若い女性から声をかけられます。彼女によれば、リンチは五年前に失踪した兄と瓜二つだというのです。兄妹の家族は崩壊状態にあるものの、相当な資産家らしく、リンチは兄になりすますようけしかけられます。そして彼は、生死不明の男をめぐる謎にとり憑かれていきます。

幾重にも張り巡らされた謎の迷宮へと読者を誘い込む、サスペンス・ノワールの衝撃作として紹介されています。

著者・訳者と書籍情報

ジョセフ・ノックスは英国のストークとマンチェスター周辺で生まれ育ち、書店やバーで働いた経験を持ちます。ロンドンに移ってから執筆活動を始め、2017年に『堕落刑事』でデビューして一躍注目を集めました。その後、シリーズ第2弾『笑う死体』(’18年)、第3弾『スリープウォーカー』(’19年)を発表して好評を博し、’21年にはシリーズ外作品『トゥルー・クライム・ストーリー』を発表しています。

翻訳を担当した池田真紀子は、1966年東京生まれ、上智大学卒業の英米文学翻訳家です。ディーヴァー「リンカーン・ライム」シリーズ、ウェルシュ『トレインスポッティング』、ゼヴィン『トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』、ブレイク『眠れるアンナ・O』など、数多くの作品を翻訳しています。

  • タイトル:インポスター・シンドローム
  • 著者名:ジョセフ・ノックス/池田真紀子訳
  • 発売日:2026年10月28日(水)
  • 造本:文庫
  • 定価:1,265円(税込)
  • ISBN:978-4-10-240155-2

出典:株式会社新潮社