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無人島に残された「骨」と「文字」が語るもの――元新聞記者・一本木透の戦争ミステリー『アダムとイヴの選択』が10月26日発売

無人島に残された「骨」と「文字」が語るもの――元新聞記者・一本木透の戦争ミステリー『アダムとイヴの選択』が10月26日発売

小学館は、一本木透さんによる最新作『アダムとイヴの選択』を2026年10月26日に発売しました。社会派ミステリーで人間の心の深淵を描いてきた著者の新作は、人間の業に迫る戦争ミステリーです。本作には「生き残ったのは、なぜ彼らだったのか。」という言葉が添えられています。

無人島に残された「骨」と「文字」が語るもの――元新聞記者・一本木透の戦争ミステリー『アダムとイヴの選択』が10月26日発売

幼馴染み三人の運命を変えた太平洋戦争

物語は昭和初期の群馬から始まります。そこで育った敬一郎、ヨネ、伊作の三人は幼馴染みで、いつも一緒に過ごしていました。三人がそれぞれの想いを胸に秘めたまま、太平洋戦争がその運命を大きく変えていきます。

敬一郎と伊作は海軍に入り、偶然にも同じ艦爆機で出撃することになります。不時着した無人島から生還したのは、一人だけでした。

それから80年後。ヨネは孫の翔太に「死ぬまで “生き恥” を抱えて生きていく」と語ります。新聞記者になった翔太は、祖父が不時着した無人島に「骨」と「文字」が残されていることを知ります。

市井の人々が背負った「罪」と「恥」

担当編集者によると、今作で著者が向き合ったのは、新聞記者時代から長年にわたって取材を重ねてきた「太平洋戦争」です。描かれるのは、歴史に名を残した人物ではありません。戦争に巻き込まれた市井の人々が何を選び、また何を選ばざるをえなかったのか。そして、その選択の結果として背負うことになった「罪」と「恥」が描かれます。

担当編集者は、戦後80年が経った今だからこそ見えてくる真実があると語ります。その真実は歴史上の大事件の裏側にあるのではなく、普通に暮らしていた一人ひとりの胸の内に隠されてきたものだといいます。長年にわたる取材を礎に、著者はまるで実際にあった出来事であるかのような圧倒的なリアリティで、その人生を紡いでいくとしています。担当編集者は「著者の最高傑作が誕生した」と確信していると述べています。

書店員・レビュアーから届いた声

本作には、書店員やレビュアーから絶賛のコメントが続々と届いています。宮脇書店本店の藤村結香さんは、読み終えて目を閉じながら、「なんというむごい (見事という意味の) タイトルなのだろう」と感じたと述べています。ラストで描かれた厳しさについても、「ああ、あの人は己を決して許しはしないのだな…」という思いが胸に重く残ったとしています。

くまざわ書店調布店の柴崎梨沙さんは、無人島に残された「骨」と「文字」を手がかりに、長く隠されてきた過去へ近づいていくミステリーとしての面白さを挙げています。さらに、その時代を生きた一人ひとりにも人生や感情があったのだと改めて感じられる、重く切ない作品だったと記しています。レビュアーの更家緑さんは、翔太とともに80年前の時代をたどる道のりを「胸を抉られるような真実を知る旅だった」と表現しています。

著者・書誌情報

一本木透(いっぽんぎ とおる)さんは東京都出身で、早稲田大学を卒業。元朝日新聞記者です。『だから殺せなかった』で第27回鮎川哲也賞優秀賞を受賞し、19年1月にデビューしています。同作はWOWOWで連続ドラマ化されました。ほかの著書に『あなたに心はありますか?』『七人の記者』があります。

  • 書名:『アダムとイヴの選択』
  • 著者:一本木透
  • 定価:2,420円(税込)
  • 発売日:2026年10月26日
  • 判型・頁数:四六判 288頁
  • 発行:小学館
  • 装幀:水野哲也(watermark)
  • 装幀画:アンリ・ルソー『エデンの園のエヴァ』 ポーラ美術館

出典:株式会社小学館